所有不動産記録証明制度を活用する
~相続登記義務化時代の必須知識~
所有不動産記録証明制度を活用する
~相続登記義務化時代の必須知識~
皆さん、こんにちは。目黒区の司法書士の守谷(もりや)です。
この時期は花粉がとてもつらいですね。目のかゆみと鼻水が止まりません。
ただ、大好きな春の野菜やホタルイカが店頭にならぶのもこの季節ならではです。
さて、2024年4月から不動産登記法が改正され、相続登記が義務化されました。
これに伴い、実務上の大きな助けとなる「所有不動産記録証明制度」が今年の2月から運用されています。先日、この制度を利用して証明書の交付手続きを行ってきましたので、詳細を解説します。
これまでは、被相続人がどこに不動産を持っているか調べる際、名寄帳や納税通知書などを頼りに調査していました。
しかし、名寄帳は各市区町村ごとに交付請求する必要があり(居住地や生まれ故郷以外の不動産があった場合はそもそも調査が難しい)、納税通知書には非課税の私道、評価額の低い山林、共有地等などが漏れているリスクがありました。
この制度を使えば、法務局のシステムにより全国の登記所を横断して、特定の個人が所有権の名義人となっている不動産をより網羅的にリストアップできます。
相続登記の義務化(正当な理由のない懈怠には過料の可能性あり)において、「名義の検索漏れ」を防ぐための大きな制度改善と言えます。
制度の詳細は以下の通りです。
1. 請求できる人
所有権の登記名義人(本人)
その相続人や一般承継人
代理人(司法書士)による請求も可能です。
2. 法務局手数料の仕組み(要注意!)
ここが少し特殊です。証明書1通あたりの一律料金ではなく、「検索条件の数」で決まります。
書面請求: 検索条件1件につき 1,600円
オンライン請求(郵送受取): 1件につき 1,500円
例: 現在の住所氏名に加え、過去の住所2箇所を検索条件にする場合(計3件)、書面請求では 3件 × 1,600円 = 4,800円となります。
3. 検索の仕様と「網羅性」
システム上、「前方一致」や「住所の市区町村一致」などのルールで抽出されます。 特筆すべきは、齋藤さんの齋などの複数の「異体字」(読みが同じで字形が異なる文字)がある場合も縮退マップにより検索される点です。これにより、漢字の細かな違いによる漏れが最小限に抑えられています。
ただし、以下の点には注意が必要です。
所有権の登記があるものに限る(表題部のみの物件は対象外)。
コンピュータ化されていない古い登記簿の物件は抽出されない。
検索条件(住所・氏名)が正確でないとヒットしないため、住民票の除票や附票で過去の履歴をしっかり追うことが不可欠。
司法書士からのアドバイス
実際に手続きをしてみて感じたのは、「事前の住所調査がいかに重要か」ということです。 「昔、このあたりに住んでいた時に土地を買った気がする」といった曖昧な情報では、せっかくの手数料が無駄(該当なしでも手数料はかかります)になってしまいます。
私たち司法書士は、戸籍・住民票等の職権調査から、この証明制度の活用、そして最終的な相続登記までをワンストップでサポート可能です。
「負動産」を次世代に残さないため、そして義務化に対応するために、一度、ご自身の、あるいは亡くなったご親族の不動産を「全件棚卸し」してみてはいかがでしょうか?
まずは、お気軽にご相談ください。
守谷司法書士事務所
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